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2005/03/27

愛・地球博 予習編12 植物プラスチック

3/25(金)のNHKスペシャル「環境革命が始まった」は、なかなか興味深い内容だった。

これも「愛・地球博」絡みの番組だったようだが、
植物から生産される「植物プラスチック」の話、
脱原発化、脱石油化を目指して、生ゴミや下水からバイオガス(メタンガス)を作る話、
中国の大規模な森林再生プロジェクトの話が、紹介されていた。

どれもこれからの環境対策を考える上で重要なテーマとなる。

このうちの、植物プラスチックについて、くわしく調べてみた。

biomass
■ (3)“環境食器”普及への挑戦(読売新聞)

25日に開幕する愛・地球博(愛知万博)会場内の主なレストランでは、バイオマス(生物資源)プラスチックで出来た食器が使われる。その数は、コップやストローなどの使い捨て食器のほか、繰り返し使える皿やおわんなど、実に総数約2000万個。(中略)バイオマスプラスチックをこれだけ大規模に使用するのは世界でも初めてだ。

植物プラスチックは、別名、バイオマスプラスチックとも呼ばれる。
バイオマスというのは、動植物由来の有機性資源のことだそうだ。
愛・地球博では、上の記事で紹介した食器などの他、i-unitの外装や、長久手日本館の外壁などに使われているらしい。

番組では、トウモロコシから作られたプラスチックを紹介していた。
一方、i-unitのプラスチックはサトウキビから作られているそうだ。
他には、テンサイやサツマイモなど、デンプンや糖を多く含む植物が適しているらしい。

普通のプラスチックより優れている点は、
微生物によって分解されるため、堆肥などに混ぜることにより土に還ること、
塩素を含まないため、燃やしてもダイオキシンを発生しないこと、
元々の植物が吸収した二酸化炭素を排出するだけなので、廃棄・分解の際に自然界での収支が変わらないこと、などがある。

これだけ聞くと本当に夢の素材に思えるのだけど、
実際にはいろいろ課題も抱えているようだ。
これについては、長久手日本館のサイトに非常に詳しい説明が出ている。

日本館をつくる!植物から生まれたプラスチックの壁(サイバー日本館)

透明度は高いけれど、耐熱性が悪い、伸びが悪い、硬くて衝撃に弱い、成形しにくいという欠点もあるのだそうだ。

反面、自然に還るという特性をうまく用いれば、いままでにない用途も生まれてくる。

植樹のためのポットは、苗の植わった状態のまま地中に埋めることができ、その植樹が育つ最初の数年間はかたちをたもち、成長とともに徐々に生分解されて最終的には水とCO2に還元されます。これまでの埋め込み式のポットは環境保全のために回収する必要がありましたが、この製品によって省力化と環境保全が両立できることになります。

ポリ乳酸を使った植物プラスチックは、ただ地面に放置してもそのままでは分解されるわけではない
微生物が分解するためには適正な温度や湿度が必要だからだ。
逆に言えば、条件の整った土壌に使うならば、回収する必要がないという大きな利点が生まれるのだ。
農業や土木の分野では、とても重宝される性質じゃないだろうか?

また、使い捨ての食器やゴミ袋に使えば、生ゴミと一緒にコンポストで堆肥化することができ、分別の必要がない
ファストフードなどで使えるようになれば、革命的なことになりそうだ。

この分野での技術開発をもっとも熱心に行なっているのは、日本だそうだ。
近い将来、植物プラスチックはずっと身近な存在になるだろう。
その先鋒となる製品を、万博会場でみることが出来るはずだ。

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コメント

バイオマスに関して、結構多くのブログしています。
今回は菜の花(菜種油)についてです。
バイオマスは様々な角度から皆さんブログされているので参考になります。
TBしますね。よろしかったらご訪問してください!

投稿: G-NETmaster | 2005/04/03 17:00

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